2022/10/20
フロー、リフローの違いとは?基板実装のはんだ工程を徹底解説!
当記事では、プリント基板の実装に使用される主なはんだ付け方法である、フローとリフローの違いについて詳しくご紹介します。
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フローとは?
フローとはフローはんだのことでであり、予め溶融したはんだを満たしたフロー槽の上に基板を通過させる際に溶融したはんだを噴き上げることではんだ付けを指します。このはんだの噴き上げには1次噴流と2次噴流の2段階存在します。それぞれ1次噴流ではノズルから勢いよく噴流したはんだが乱流することで、フラックスや基板から発生するガスによる未はんだを解消する目的で、一方の2次噴流では比較的穏やかな噴流で1次噴流で発生するブリッジを低減させ、綺麗なフィレットする目的ではんだ付けが行われます。
フローは基板に部品を実装した状態ではんだ槽に浸すため、短時間で多くの部品にはんだ付けが出来て生産効率が良いため、大量生産に向いています。ただ、基板全てを槽に浸すためにはんだ量の調整がしにくく、それに伴い部品の高さや配置に合わせて均等・均一に全ての部品に同水準の噴流を当てる事が難しいため、ショートや未半田となる可能性があります。そのため基板設計時には部品配置やパターンを十分に配慮することが必要です。
リフローとは?
リフローとはリフローはんだのことであり、基板上にクリーム状のはんだを印刷し、その上に実装部品を装着して、クリームはんだを高温の炉で溶融してはんだ付けを行う方法です。
リフローは主に表面実装部品に使用され、あらかじめ所定の場所にはんだクリームを塗ることができるため精度が高いはんだを実現します。そのため、精度よくかつ必要な量だけはんだを使用するのでブリッジのような実装不良が発生しにくいことが特徴です。また半田面にも部品を実装する場合には、必ずしもひっくり返してもう一度リフロー炉を通すとは限りません。チップ抵抗やセラミックコンデンサのような軽い部品では、裏返してもクリームはんだでくっついた状態なので、そのままリフロー炉を通すと部品面も半田面も部品を一気に実装できます。しかし、スルーホールを必要とするディップ部品のはんだ付けが出来ない点に加え、クリームはんだを塗るためにはメタルマスクの設計が必要となり、それが基板のパターンが変更となると作り直すといった全体的に時間がかかってしまうことが難点です。
フロー、リフローの違いとは?
先述をまとめると、溶融された状態のはんだを部品につけるフローはんだに対して、溶融されていない状態のはんだの上に部品を載せて、加熱して溶融するリフローと分類されています。ただ、フローはんだとリフローはんだの長所・短所は真逆になっているようなものなので、フローとリフローを組み合わせてはんだ付けを行う場面は珍しくありません。ただ基板上に部品が搭載された状態では、クリーム半田を印刷できないため、先にリフローはんだとなります。
フローはんだ、リフローはんだによる基板実装なら当社にお任せください!
いかがでしょうか。今回は、フローはんだとリフローはんだの違いについてご紹介しました。挿入実装.comを運営する中国システムは、フローはんだだけではなく、リフローはんだによる挿入実装に対応します。それぞれフローはんだとリフローはんだの特徴を考慮した回路・基板設計をすることで、実装不良が少なく、コストも低い基板を制作することができます。ぜひ、お気軽にご相談ください。
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